論語 : 郷党 第十・十三

君賜食、必正席先嘗之。君賜腥、必熟而薦之。君賜生、必畜之。侍食於君、君祭先飯。疾君視之。東首加朝服、拖紳。君命召、不俟駕行矣。

君、食を賜へば、必ず席を正して先ずこれを嘗む。君、腥きを賜へば、必ず熟してこれを薦む。君、生けるを賜へば、必ずこれを畜ふ。君に侍食するに、君祭れば先ず飯す。疾ありて、君これを視れば、東首して朝服を加へ、紳を拖く。君、命じて召せば、駕を俟たずして行く。

君主が食物を下賜したときは、必ず座席を正して、まずこれを食べた。君主が生肉を下賜したときは、必ず煮てから先祖に供えた。君主が家畜を下賜したときは、必ず飼育した。君主に陪食するときは、君主が食前の祭りをすると、すぐに食べ始めた。病気をして君主が見舞いに来るときは、東枕にして朝廷の礼服を重ね、大帯を引き置いた。君主の命令で招集されると、馬車の準備を待たずに出かけた。